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グロース投資とバリュー投資の特徴を備えたGARP戦略でアルファ創出を目指す

Senior Investment Strategist
Senior Research Analyst
EMEA Head of Investment Strategy & Research

GARPは、グロース投資の要素を取り入れたバリュー投資戦略の進化型だ。例えば、ウォーレン・バフェット氏はキャリアの途中で、本源的価値の概念を広げ、企業の「防護壁」となるブランド価値などの無形資産も含めるようになった。これと同様に、GARP戦略では、バリュエーションの水準に留意しつつ、企業のファンダメンタルズ調査を基に、この先持続可能な利益成長が見込める質(クオリティ)の高い事業モデルの特定を目指す。

1972年、伝説の投資家ウォーレン・バフェット氏は、カリフォルニアの箱詰めチョコレート製造・販売会社See’s Candiesを買収した。これはバフェット氏の投資哲学の重要な転換点となった。1955年に独立して以来、同氏は師匠であるベンジャミン・グレアム氏の投資手法、バリュー投資を実践してきた。だが、当時、純有形資産の3倍で取引されていたSee’s
Candiesの買収は、バリュー投資家にとって躊躇するような意思決定だったはずだ。

何が変わったのか? 投資のパートナーであるチャーリー・マンガー氏の影響を受けたバフェット氏は、それまでのように有形資産の現在価値のみに基づいて割安な銘柄を特定するのではなく、バリューの概念を広げ、企業の無形資産が生み出す将来価値も加味するようになった。See’s Candiesの場合、バフェット氏は同社の強力なブランドイメージは、同社に税引前利益の拡大を可能にする長期的な競争優位性と価格決定力をもたらすと考えた。