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金価格のモメンタム、すでに2026年の安値が過去のものとなった可能性を示唆

Mohamad Abukhalaf
Gold Strategist
Diego Andrade
Senior Gold Strategist
Aakash Doshi
Head of Gold Strategy

金チャートのテクニカル指標は、2026年第2四半期に市場が底入れした可能性と、年末にかけて価格が上昇する確率の高まりを示唆

  • 金価格は7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の反発以降、上向きの価格モメンタムを維持しています。1 直近では、数カ月にわたる下降ウェッジ・パターンの上限を上抜け、2 200日移動平均線(MA)という重要な試金石に近づいています(図表1)。3 1オンス当たり約4,500ドルに位置する200日移動平均線を日足終値で明確に上回れば、再上昇の可能性が一段と高まり、4 約4,700ドルのフィボナッチ・レジスタンス領域が視野に入ります。5 その先には、心理的に重要な5,000ドルの水準があります。6 これは、当社の基本シナリオにおける2026年末から2027年初めの金現物価格の目標値です。
  • 価格モメンタムは7月から8月にかけて加速しました。7 金価格は今月初め、1オンス当たり約4,150ドルに位置する50日移動平均線を上抜け、従来のレジスタンスが最初のサポートへと転じました。8 14日相対力指数(RSI)は、第2四半期の調整局面で売られ過ぎの領域まで低下した後、約66まで回復しています。買われ過ぎの水準に近づいているものの、まだ達してはいません。9 移動平均収束拡散法(MACD)はプラス圏を維持し、シグナルラインを上回っていることから、強気のテクニカル・モメンタムの改善が裏付けられています。10
  • 3月から6月にかけての貴金属市場の調整局面で緩やかな下値支持線として機能したことを踏まえると、1オンス当たり4,000ドル近辺は、確かな価格の下限となった可能性があります。11 これは、テーマに着目した押し目買い、中国の個人消費者、中央銀行の需要により、4,000から4,050ドルで下値が支えられるとした当社の従来の分析と整合的です。価格が反落する場合、まず約4,150ドルの50日移動平均線がサポートとなる可能性があり、12 次いで、より重要な約4,000ドルから3,960ドルの領域が控えています。13 これらの水準を安定的に上回れば、第2四半期が金価格の底だった可能性が高いという当社の見方を裏付けます。新たな投資家需要は、長期的な市場の上昇トレンドを支える可能性もあります。一方、明確に下抜けた場合は、テクニカル面の構図が再び弱まり、約3,700ドルのフィボナッチ水準が焦点となります。14 ただし当社は、約4,000ドルの領域が持続的な下値支持線として機能するとの見方を維持しています。

 

  • 第3四半期に金価格のテクニカル指標が好転したことに加え、オプション市場のシグナルと欧米のファンドフローも、より強気の見方を支えているようです。流動性の高い期近1カ月物および3カ月物では、7月の米連邦準備制度理事会(FRB)会合以降、金のボラティリティ・スキューがプットに対してコールで大きくスティープ化しました。15 7月後半には下落ヘッジ需要の減少、例えば金プットのロング・ポジションの解消として始まった動きが、8月にはコールとコール・スプレッドの積極的な買いへと移行しています。16 同様に、ETF投資家の資金フローも、解約超過から設定超過へ転じました。17 米国上場市場では、金ETFは7月と8月に合計31億米ドルを超える純流入を記録しました。そのほぼすべてが8月の流入です。これに対し、5月と6月は約64億米ドルの流出でした。18 年初来では、同セクターの資金フローはなお約48億米ドルの流出超過です。19 現在の価格モメンタムとマクロ経済上のテーマ、例えば中国の季節的な個人向け金需要の過去最高、世界の政府債務負担への懸念、歴史的に高い株式と債券の相関、新興国中央銀行のおう盛な需要などが維持されるなら、四半期末および年末にかけて新たな買いが入る余地は十分にあると考えられます。20

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