Skip to main content
インサイト

相関に着目してセクター投資を考えてみよう

11に分けられる米国株のセクターは、S&P500指数と同じような動きで高い相関性を持つセクターと、異なる値動きとなる傾向がある低い相関性を持つセクターに分けられます。特に低相関のセクターへの投資で分散することで、ポートフォリオ全体のリスクの質が変わる可能性があります。そこで、低相関に着目することで得られる効果を見てみましょう。

「見えない集中リスク」の回避

現状、S&P500指数の11セクターのうち、情報技術セクターが全体の3分の1弱を占めています。このためS&P500指数の値動きは同セクターの影響を受けやすい構造になっています。このため、一見分散されているように見えても、実際には特定セクターへのエクスポージャーが大きくなっている可能性があります。ここに相関の低いセクターを入れることで分散の実効性が上がることが期待されます。

ポートフォリオ全体のボラティリティを低減

エネルギー、公益事業、生活必需品などの低相関セクターは、それぞれ原油や天然ガスなどの資源価格や金利、景気など異なる要因で動く傾向があります。このためS&P500指数と必ずしも同じタイミング・同じ幅で動くとは限りません。このため、S&P500指数と組み合わせることで、ポートフォリオ全体のボラティリティが抑制される可能性があります。

加えて、複数の値動きの異なる資産を組み合わせることで、特定のセクターが大きく下落した局面でもポートフォリオ全体への影響を緩和できる可能性があります。このことはある期間内でのピークから最も下落した幅を示す最大ドローダウンを抑制につながる可能性があります。リターンを大きく損なうことなくボラティリティを抑制できた場合には、結果としてシャープレシオの改善につながる可能性があります。

図表1:それぞれのセクターはS&P500とどれくらい違う動きをするの?

マクロ環境の変化に強くなる

金利やインフレ、景気などの市場を取り巻く環境の変化に対して、いずれかのセクターがS&P500指数とは異なる動きをすることで、環境変化による影響を抑えられる可能性があります。特に公益事業や生活必需品など一部のディフェンシブセクターは、景気減速局面で相対的に堅調に推移する傾向があります。これらのディフェンシブセクターは比較的低相関のセクターに分類されることから、S&P500指数の調整や下落トレンド入りに伴うポートフォリオへの逆風を和らげる可能性がありそうです。

図表2:景気循環に応じたセクター投資機会

最後に

S&P500指数に連動した金融商品を保有するだけでも、一度の取引で500におよぶ企業に投資していることから、一定の分散効果は確保されています。一方で、特定のマクロ環境への備えとして低相関セクターを追加することで、リスク特性を変えることが可能です。

S&P500中心の資産形成を行っている投資家でも、ポートフォリオの値動きをより安定させたい場合には、公益事業、生活必需品、エネルギーなどの相関の低いセクターへの投資を検討する余地があるかもしれません。ただし、相関関係は市場環境によって変化するため、投資判断にあたっては相関だけでなく、各セクターのファンダメンタルズや投資家のポジション状況なども併せて考慮することが重要です。

ステート・ストリート・インベストメント・マネジメントでは、セクター投資をするにあたって参考になる情報を定期的に提供しています。月次ではセクタースコアカードで、それぞれのセクターについてバリュエーションや投資家センチメントなどの観点で分析しています。また四半期のセクター市場見通しで、各セクターについてより掘り下げた分析を提供しています。セクター投資の参考にご活用ください。

狙いを絞ると、チャンスはもっと見えてくる。State Streetの米国セクターETFで。 | State Street

 

 

その他のインサイトを見る