1
シンプルさ
シンプルさ
1回の取引で指数構成銘柄すべてに対するエクスポージャーが得られます。
2
分散効果
分散効果
単一銘柄に賭けるのではなく、業界を代表する企業群に投資できます。
3
コスト効率性
コスト効率性
ETFは一般的に投資信託と比べて経費率が低くなっています。
4
流動性
流動性
ETFは1日を通して取引されているため、希望するタイミングで売買できます。
5
透明性
透明性
ETFは保有銘柄を毎日開示しているため、何に投資しているかを常に把握できます。
1896年は重要な年でした。
カナダのボナンザ・クリークで金が発見され、有名なゴールドラッシュが起こりました1。
ユタが米国の45番目の州となりました。
近代オリンピックがギリシャのアテネで復活しました。
そしてチャールズ・ダウとエドワード・ジョーンズがダウ工業株30種平均(DJIA)を創設し、きわめて巧妙な名称をつけました。
1世紀以上にわたり、DJIAは投資の世界で最も認知度の高い指標の一つとなっています。単に「ダウ平均」と呼ばれることの多いこの指数は、米国で実績のある大手企業30社で構成されており、米国株式市場のバロメーター、あるいは米国企業の強さを示すシンボルと見なされています。
こうした華々しい背景はさておき、DJIAは投資対象として価値があるのでしょうか?
簡潔な答え:多くの長期投資家はそう考えているようです(ちなみに、当社も同じ意見です)。ダウ平均は厳密に「優良銘柄」で構成されています。優良銘柄とは、実績が証明されており、財務が安定していて世界的な影響力を持ち、ポートフォリオの強みを高められる企業群です。
DJIAは、世界で最も古く、最も広く参照されている株価指数の一つです。1896年に創設された当初、ダウ平均はゼネラル・エレクトリック、テネシー・コール・アンド・アイアン、USラバー・カンパニーなど主要工業企業12社で構成されていました2。
DJIAは現在、アップル、コカ・コーラ、マイクロソフトなど、テクノロジー、ヘルスケア、金融、エネルギー、消費財などのさまざまな業種を代表する著名な上場企業30社で構成されています。これらの企業はいろいろな意味で、いわゆる「選りすぐりの優良企業」と言えます。長い歴史と強固な財務基盤を持ち、そして回復力が高いとの評価を得ています。
ダウ平均は多くの場合、高クオリティと同じ意味を持ちます。投資家は、個別銘柄を選定する手間をかけずに大手企業の安定性を捉える手段として、この指数に魅力を感じることが多いと言えます。
下表は、現在ダウ平均を構成している企業の一覧です。すべての企業をご存じでしょうか?
図表1:ダウ平均を構成する30の企業
ティッカー |
企業名 |
マーケットキャップ(百万米ドル) 2025年10月31日時点 |
ダウに追加された年次 |
AAPL |
アップル |
$3,995,083.00 |
2015 |
AMZN |
アマゾン |
$2,610,765.00 |
2024 |
AMGN |
アムジェン |
$160,663.00 |
2020 |
AXP |
アメリカン・エクスプレス | $248,489.00 |
1982 |
BA |
ボーイング |
$152,794.00 |
1987 |
CAT |
キャタピラー |
$270,434.00 |
1991 |
CRM |
セールスフォース |
$247,910.00 |
2020 |
CSCO |
シスコシステムズ |
$289,018.00 |
2009 |
CVX |
シェブロン |
$315,282.00 |
2008 |
DIS |
ウォルトディズニー |
$202,483.00 |
1991 |
GS |
ゴールドマンサックス・グループ | $245,873.00 |
2013 |
HD |
ホームデポ |
$377,839.00 |
1999 |
HON |
ハネウェル・インターナショナル | $127,822.00 |
2020 |
IBM |
IBM |
$287,347.00 |
1979 |
JNJ |
ジョンソン・エンド・ジョンソン | $455,044.00 |
1997 |
JPM |
JPモルガン・チェース | $855,503.00 |
1991 |
KO |
コカ・コーラ |
$296,381.00 |
1987 |
MCD |
マクドナルド | $212,961.00 |
1985 |
MMM |
3M |
$88,449.00 |
1978 |
MRK |
メルク・アンド・カンパニー |
$214,759.00 |
1979 |
MSFT |
マイクロソフト |
$3,848,559.00 |
1999 |
NKE |
ナイキ |
$95,477.00 |
2013 |
NVDA |
エヌビディア |
$4,920,507.00 |
2024 |
PG |
P&G |
$351,375.00 |
1932 |
SHW |
シャーウィン・ウィリアムズ | $85,508.00 |
2024 |
TRV |
トラベラーズ |
$59,919.00 |
2009 |
UNH |
ユナイテッドヘルス |
$309,398.00 |
2012 |
V |
ビザ |
$671,110.00 |
2013 |
VZ |
ベライゾン・コミュニケーション |
$167,561.00 |
2004 |
WMT |
ウォルマート |
$806,693.00 |
1997 |
出所:ブルームバーグ・ファイナンスL.P., 2025年10月31日時点
簡潔な答え:多くの投資家にとって、ダウ平均は長期的なパッシブ投資の確固たる選択肢となってきました。
「20年以上にわたってダウ平均に資金を預けるべきだろうか?」という質問を頻繁に受けます。資産運用セミナー等でもよく投げかけられる質問です。過去を振り返ると、ダウ平均を構成する優良企業群は、長期にわたって忍耐強い投資家に報いてきました。ただし、コンプライアンス上の免責事項として通常明記されているとおり、過去のパフォーマンスは将来のパフォーマンスについての信頼できる指標ではありません。
なぜダウ平均は、長期的なパッシブ投資家にとって、今後も良好な選択肢となり得るのでしょうか?ダウ平均を構成する企業は、一般的になじみ深い企業です。グローバルに事業を展開している企業もあります。こうした企業のバランスシートはきわめて健全です。そして何よりも重要な点は、こうした企業はどのような市場サイクルにも適応できる能力を備えていることです。
ダウ平均は過去20年にわたり、平均で10.72%のリターン(配当込み)を上げています3。こうした安定性のおかげで、長期投資家は短期的な市場変動を乗り超えながら、資産を着実に増やすことができたのです。
(直近のミーム株[はやり株]を追いかけるのではなく)数十年にわたって着実に資産を増やすことが投資目標であれば、ダウ平均がポートフォリオの中で果たすことのできる役割を検討すべきです。
ダウ平均の過去の年間平均リターンは約12.42%(配当込み)です4。ただし、この数字は1988年以降のものです。計測期間を短縮すると、最近のパフォーマンスの概略が見えてきます5。
図表2:ダウ平均の年率リターン 1年、5年、10年、15年の期間を比較(米ドル建て)
Comparing 1-, 5-, 10-, and 15-year timeframes
期間 |
年率リターン |
|---|---|
1年 |
15.84% |
5年 |
14.61% |
10年 |
12.85% |
15年 |
12.74% |
モーニングスター、2025年10月31日時点。DJIAトータルリターン指数が元。過去のパフォーマンスは将来のパフォーマンスの信頼しうる指標にはなり得ません。
これらの数字は年率換算リターンである点にご留意ください。つまり、累積リターンを計測年数で割った数字(計算しやすく分かりやすい数字)です。実際の年間リターン(1月から12月までの期間)がこれほど安定するのは稀であり、このことは広範な市場指数や個別株投資でも同様です。年が改まる際に、株価指数が21%急上昇した後に7%下落し、その後16%反発するといった動きも見られます。実際、2021年から2023年にかけてはまさにそのような展開でした6。
指数そのものへの直接投資はできませんが、SPDR®ダウ工業株平均SM ETF(DIA)などのファンドを通してアクセスできます。
DIAは指数を構成する30社すべてを保有しているため、1回の取引で優良企業群の全銘柄に対するエクスポージャーを獲得できます。つまり、ナイキ、エヌビディア、ジョンソン・エンド・ジョンソンやその他の27銘柄を個別に購入する必要はありません。代わりにETFが一括して組み入れを行います。
指数は料理本のレシピのようなものだと考えてください。レシピは材料(企業)と分量(ウェイト)を教えてくれます。レシピそのものを食べることはできませんが、指示に従って再現することは可能です。同様に、ダウ平均に直接投資することはできませんが、そのレシピに従うDIAのようなファンドに投資することは可能です。
どのような投資にも当てはまりますが、投資家は投資する前に潜在的なメリットとデメリットを慎重に検討すべきです。ご参考までに、ダウ平均の概要を以下に簡潔にご説明します。
図表3:ダウ平均に投資する場合のメリットとデメリット
メリット |
デメリット |
|---|---|
米国で最も定評のある優良企業30社に投資します。 |
構成銘柄がわずか30銘柄のため、S&P500指数などの広範な指数に比べて分散効果が不十分です。 |
最も信頼性の高い市場ベンチマークの一つとしての長い歴史があります。 |
価格加重平均方式の指数です(実際の企業規模に関わらず、株価が高い企業ほど影響力が大きくなります)。 |
多様な業種にわたる著名な企業の安定性を備えています。 |
上記と同様の理由で、業種の構成比率が均等でない可能性があります。 |
長期にわたる力強い成長、配当、複利効果、ドローダウンからの回復力に実績があります。 |
常にパフォーマンスが最上位の指数になるとは限りません。 |
ETFはダウ平均に投資するシンプルな方法です。30銘柄を個別に購入する代わりに、それらすべてを含む1本のETFを購入できます。それにより即座に分散効果が得られ、手間もかからず、モニターすべき銘柄コードも1つで済みます。
1
シンプルさ
シンプルさ
1回の取引で指数構成銘柄すべてに対するエクスポージャーが得られます。
2
分散効果
分散効果
単一銘柄に賭けるのではなく、業界を代表する企業群に投資できます。
3
コスト効率性
コスト効率性
ETFは一般的に投資信託と比べて経費率が低くなっています。
4
流動性
流動性
ETFは1日を通して取引されているため、希望するタイミングで売買できます。
5
透明性
透明性
ETFは保有銘柄を毎日開示しているため、何に投資しているかを常に把握できます。
一度の取引で米国の優良30銘柄にアクセス
チャールズ・ダウとエドワード・ジョーンズも、ダウ平均が30社で構成されていることを知ったら誇りに思うだろうと当社では考えています。
ダウ平均はカバーする銘柄数が最も多いとは言えませんが、焦点を絞っていることこそがその魅力の一部であると考える投資家も多くいます。量より質を重視する姿勢です。安定性、分散投資、そして実績のあるトラックレコードに関心のある投資家にとって、ダウ平均は一度詳細に検討する価値があります。
※本文内のパフォーマンスに関する数値は全て米ドル建てです。