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ポートフォリオに最適な金を探す

投資家が金のエクスポージャーを取り、期待される様々な恩恵を受けるには、いくつかの選択肢があります。ETF、投資信託、金塊や金貨、あるいは金鉱株といった金への異なる投資手段について、利点や留意点について理解を深めることは、どの選択肢が自身の投資状況に最も適しているかを見極める上で役に立つはずです。


金投資の手段を比較する

  • 金を裏付けとするETFは、金へのエクスポージャーを提供するのみならず、取引所取引へのアクセスや価格の透明性、他の多くの選択肢よりも低い平均経費率など、パッシブ型ETF投資に伴う多くの利点を享受することができます。SPDR金ETFシリーズのように金現物を裏付けとした金ETFは、ビッド・アスク・スプレッドや金価格に対するトラッキングエラー1が低く、取引コストが低廉な投資手段であることから、コスト効率に優れた金地金へのアクセス方法といえます。また、金ETFはポートフォリオにおけるエクスポージャーのリバランスや構築にも耐えうる厚みのある流動性を提供しています。一方で、全ての金ETFが同じ仕組み(金地金に限定して投資)であるとは限らないため、ETFの保有資産を慎重に確認し、ポートフォリオに現物の金がどの程度組込まれているかを見極める必要がある点を認識しておくことが重要です。これは、金自体への投資配分比率が低い金鉱株ETFや金投資信託と比較する際に、特に当てはまります。
  • 金投資信託 は金ETF同様、日次流動性を提供するものの、取引所の日中価格で売買することはできません。さらに、運用ポートフォリオに金を組込んでいる多くの投資信託は、金のみに投資しているわけではなく、そのため金の価格変動に連動しなかったり、金を保有することで期待される多様な利点を完全には享受できない可能性があります。投資信託は、多くのETFと比べて総経費率が高い傾向も見られます2
  • 金鉱株または金鉱株ETFも、投資家が金のエクスポージャーを取るための手段の一つです。しかし、金鉱株への投資は、金地金そのものや金を裏付けとするETFへの投資と同じではありません。これらは金採掘業に投資するのであって、そうした企業は、事業の収益性、業界内の競争、その他財務および経営上の判断など、金価格以外の特定の要因から影響を受ける場合もあります。
  • 金塊や金貨 は依然として、世界中の投資家が金にアクセスするのに最も人気のある方法です。しかし、特に2020年に入って、金ETFの運用資産総額が過去最高に達していることからみても明らかなように、そうした習慣は変化しているかもしれません。金塊や金貨の保有は、実物の所有であるため透明性が極めて高いものの、投資家は購入に際して市場価格にプレミアムを上乗せした価格を支払わなければならないことがしばしばあります。また、金塊や金貨の直接保有においてはコストと流動性の問題が新たな要因に加わり、保険、輸送、保管などにかかる各費用は投資家が実際に獲得するリターンに影響を及ぼしかねません。
  • 金先物 は、ポートフォリオにおいて借り入れの活用をしたい機関投資家や大口投資家が頻繁に利用する手段です。金先物は、日中価格での取引が可能であり、ポートフォリオのリスク管理手段として使用されています。金先物取引には金市場に関する特有の知識が必要とされ、平均的な投資家が通常選択する投資手段とは言えないでしょう。金先物は現物の裏付けがなく、また決済日が定められており、保有者が金のエクスポージャーを維持するには限月に応じて建玉をロールオーバーしなければなりません。金先物は一般的に大口で取引されており、取引量の大きさから売買手数料は低いものの、エクスポージャーを維持するための総コストを判断する際には関連する売買手数料やロールオーバーにかかるコストを考慮する必要があります。

金のエクスポージャーとしてETFを選択する

多くの投資家にとって、金ETFが他の投資手段よりも説得力があるのは、特にアクセス性、透明性、コストといった点で強いと思われます。ETFは他の選択肢と比較して柔軟性が高く、総コストは低い傾向にあり、これに関しては金ETFも例外ではありません。

金地金を裏付けとし、金地金価格に連動することを目指して設定された初の金ETFであるSPDR®ゴールドシェア(GLD)がSPDRのETFシリーズに加わった2004年以降、金ETFは人気と運用資産総額という観点で過去最高レベルに成長しており、GLDの設定以来、金ETFを通じた金投資の運用資産額は2,390億米ドルに拡大しています3。2020年は7月31日までに、金ETFに491億米ドルの資金が流入し4、世界の金ETF資産は21%増加して過去最高に達しました。そしてETFは、2020年の市場ボラティリティが高まる状況下においても、投資家が金固有のメリットを享受するための低コストかつ効率的な手段としての役割を果たしています。

金ETFに向かう資金は2020年に世界各地で流入超となっていますが、7月の世界全体の金ETFへの資金流入額97億米ドルのうち、75%近い70億米ドルを北米の投資家が占めました5。米国を中心とするグローバル投資家は、市場環境の悪化を受けて金ETFに資金を振り向けており、市場のボラティリティや不確実性の高まりに対して、分散、流動性、リスク調整後リターンという、金投資によって得られる恩恵を享受しようとしています6

金ETFの世界的リーダー

2004年11月、SPDR ETFはワールド・ゴールド・カウンシルと協力し、米国で初めて金を裏付けとする金ETFであるSPDR®ゴールドシェア(GLD)を設定しました。GLDの登場により、投資家は容易かつコスト効率的に、ポートフォリオに金エクスポージャーを追加することができるようになりました。設定以降、GLDの運用資産額は780億米ドルを超え7、世界で最も規模が大きく、最も流動性の高い金ETFとなっています8。2018年には、投資家のニーズに応える革新的な低コストソリューションとして、低コスト金ETFのSPDRゴールド・ミニシェアーズ・トラスト(GLDMSM)を設定しました

どちらのETFも、金地金を裏付けとするETFを通じて金地金市場にアクセスする、効率的で流動性の高い方法を投資家に提供しています。